「台風が近づいてくると、決まって頭がズキズキ痛くなる」
「頭痛がひどくて、動くのも億劫になってしまう」
このようなお悩みをお持ちの方に、このブログがお役に立てれば幸いです。
こんにちは。
兵庫県三田市で開業しています、ひろはた整体ラボの廣畑です。
突然ですが、先日、台風が近づいていた日のことです。
妻が「頭が痛い」と言って、なかなか起き上がれずにいました。
頭全体がズキズキするようで、動くのも億劫に…。
結局その日は、頭痛薬を飲んで乗り切っていました。
天気でここまでつらくなるものかと、改めて感じました。
実際に当ラボにいらっしゃる方も、同じタイミングで頭痛でお悩みの方が多かったんです。
このブログをご覧の方も、台風が近づくたびに同じようなつらさを感じているのではないでしょうか。
今回は、台風が近づくと頭痛が起こる理由と、そのときにできる対策についてお話しします。

結論|台風の頭痛は急激な気圧の低下が「引き金」になって起こる
まずは、結論からお伝えします。
台風が近づくと、気圧が短い時間で大きく下がります。
この変化を一番先に受け取っているのが、耳の奥、内耳(ないじ)という部分です。
そこから、顔から頭にかけて広がっている神経に伝わって、頭痛となって出てきます。
ただ、同じ台風の日でも、頭痛になる方と、そうでない方がいらっしゃいます。
その違いは、そのときの体の状態にあります。
疲れがたまっていたり、首や肩がこり固まっていたりすると、体は少しの変化にも反応しやすくなります。
そこへ台風の気圧の低下が重なって、頭痛が出てしまうのです。
ズキズキと響く痛みで一日がつぶれてしまうと、本当につらいですよね。
その上で、台風が近づいてきたときにできる対策が2つあります。
①耳を横に引っ張るストレッチ
②額(ひたい)をゆるめるストレッチ
実は、前もって対策しておくことで、頭痛を予防できるんです。
それでは詳しくお話ししていきます。
台風が近づくと頭痛が起こるのはなぜ?
台風が近づくと急激に気圧が下がる
台風は、まさに低気圧のかたまりです。
そのため台風が近づいてくるときは、気圧の下がり方が早く、そして大きな変化となります。
雨が降る前の気圧の変化でも頭痛が出る方はいらっしゃいますが、台風のときはその変化の幅もスピードも一段と大きくなるんです。
気圧の変化を受け取っているのは耳の奥
この気圧の変化を感じ取っているのが、耳の奥にある内耳(ないじ)という部分です。

飛行機やトンネルで耳がつまる感覚を経験されたことがあると思いますが、あれも内耳が気圧の変化を受け取っているために起こります。
2025年に報告された動物実験では、天候の変化で起こりうる程度の気圧の低下でも、内耳につながる神経が実際に活発になることが確認されています。
気圧の変化は目にも見えませんが、内耳が察知しているということなんですね。
※内耳のセンサーそのもののはたらきについては、雨の日の頭痛に効くセルフケアとは|耳と天気痛の関係で詳しくお話ししています。
受け取った変化は自律神経へ伝わる
内耳が受け取った気圧の変化は、そのまま自律神経へと伝わっていきます。

自律神経は、体を24時間、自動的に守ってくれている神経です。
アクセルの役割をする交感神経と、ブレーキの役割をする副交感神経がバランスを取り合うことで、体の働きが保たれています。
ところが気圧が急に大きく下がると、この切り替えが一気に忙しくなってしまうのです。
台風で頭痛が起こるしくみとは
では、内耳が受け取った気圧の変化は、どうやって「痛み」になるのでしょうか。
内耳からの信号は、脳の中で、頭の痛みを伝える神経に受け渡されます。
それが、顔から頭にかけて広がっている三叉神経(さんさしんけい)です。

三叉神経は、顔や頭で感じたことを脳へ伝える、いわば頭のセンサーの役割をしています。
普段であれば、気圧の変化くらいで痛みが出ることはありません。
ところが、先ほどお話しした自律神経の乱れは、この三叉神経を敏感にしてしまいます。
敏感になった三叉神経は、内耳から届いたわずかな信号にもスイッチが入り、痛みとして脳へ伝えてしまうのです。
これが、台風の頭痛の正体です。
さらに、そのときの体の状態も関係します。
疲れが溜まっていたり、首や肩がこり固まっていたりすると、血の巡りが滞ってしまいます。
庭の水まきのホースを踏んでしまうと、水の流れが悪くなりますよね。

このようにして、血の巡りが滞った体は自律神経も乱れやすく、神経の敏感さに拍車がかかってしまいます。
同じ台風でも、頭痛になる方とそうでない方がいらっしゃるのは、この差なんです。
妻が「動くのも億劫」と言っていたのも、神経が敏感になって、体を動かす刺激まで痛みにつながっていたんですね。
「頭痛の診療ガイドライン2021」でも、天候の変化は頭痛を誘発する要因のひとつとして挙げられています。
つまり、前もって血の巡りを整えて、自律神経が整いやすい状態を作っておくことが、台風の頭痛の予防につながります。
そこで役立つのが、冒頭でお伝えした2つの対策です。
台風による頭痛の対策|耳を引っ張る・額をこねる
「じゃあ、どうやって対策すればいいの?」
と思われるかもしれませんね。
これからお伝えする2つは、私自身が試してみて、体が楽になると感じているものです。
この方法を、台風の予報が出た段階から早めに行っておくのがコツです。
①耳を引っ張るストレッチ
耳を引っ張ることで耳のまわりの血流がうながされ、内耳への血液の流れがよくなります。

やり方:
- 左右それぞれの耳の中央を、指でつまみます
- 耳を真横にゆっくり引っ張ります
- 5秒キープして、ゆっくり戻します
- これを上・横・下の3方向で行います
- それぞれ3回ずつ繰り返します
ポイント:強く引っ張る必要はありません。
「じんわり伸びる感覚」を意識しながら行うのがコツです。
②額をこねるようにゆるめる
もうひとつが、額(ひたい)をこねるようにゆるめる方法です。

やり方:
- 右手のひらを、額に当てます
- その上に、左手を重ねます
- 手のひらで額の皮膚ごと、時計回り・反時計回りにゆっくり回します
- それぞれ10秒ほど続けます
ポイント:皮膚が滑るくらいの感覚で十分です。
強く押さえる必要はありません。
「皮膚が軽く動いているな」というのを確認しながら行ってみてください。
座っていても立っていても、どんな姿勢でも大丈夫ですよ。
なぜ額をゆるめると頭痛の対策になるのか
額の皮膚のすぐ下には、薄い筋肉と、それを包む膜があります。
考えごとをしているときや、痛みをこらえているときに眉間へ力が入りますよね。
あのとき硬くなっているのが、この部分です。
ここが緊張したままだと、頭の表面の血の巡りが滞りやすくなります。
反対に、この部分がゆるむと頭の血の巡りがうながされ、自律神経が整いやすい状態につながっていきます。
毎回くり返す台風の頭痛には、姿勢の歪みを整えることも
台風のたびに毎回つらくなるという方は、首や肩の緊張が普段から続いていることが多いです。
実は、先ほどの三叉神経が痛みの信号を受け取る場所は、首の上のほうから入ってくる信号と、脳の中で合流しています。
そのため、首や肩の緊張が、頭の痛みとして出てくることがあるのです。
首や肩がこり固まっていると、耳のまわりの血の巡りも滞りやすくなります。
すると内耳のセンサーが少しの変化にも強く反応しやすくなり、気圧の影響を受けやすい状態になってしまうのです。
そして首や肩の緊張の背景には、姿勢の歪みがあることも少なくありません。
気圧は変えられませんが、体は変えることができます。
セルフケアで日々の変化に備えながら、その土台となる姿勢の歪みを整えておくことが重要なんです。
おわりに|台風の頭痛は前もっての対策で和らげていける
最後までお読みいただきありがとうございました。
この度のブログでは、台風が近づくと頭痛が起こる理由と、そのときにできる対策についてお話ししました。
紹介した2つのセルフケアを、台風が近づく前から、できる範囲でいいので取り入れてみてくださいね。
それでも「毎年、台風の季節になると寝込んでしまう」「頭痛薬が手放せない」という方は、もしかしたら日頃の疲れや姿勢の歪みが、不調の原因になっているかもしれません。
そのようなお悩みがあれば、もしかすると当ラボの施術がお役に立てるかも知れません。
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ひろはた整体ラボでは、理学療法士として16年間培った経験を活かし、あなたの体に合わせた施術をご提供しています。
このブログが皆様のお役に立てば幸いです。
- 台風の頭痛に、市販の頭痛薬を飲んでもいいですか?
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つらいときに頭痛薬を使うことは、悪いことではありません。ただし、薬を使う回数が月に10日を超えるような状態が続いているときは、かえって頭痛が起こりやすくなることが知られています。使う回数が増えてきていると感じたら、一度医療機関にご相談ください。
- 頭痛が出てしまったあとでも、セルフケアはやったほうがいいですか?
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強く痛んでいる最中は、無理に動かず休むことを優先してください。光や音で痛みが強くなることがあるため、暗く静かな場所で横になって休むのが基本です。痛むところを冷やすと楽になる方もいらっしゃいます。痛みが落ち着いてきてから、耳のストレッチや額をゆるめる方法を取り入れてみてくださいね。
- 天気の頭痛は、血管が広がるのが原因と聞いたことがありますが?
-
以前までは、そのように説明されてきました。現在は、血管の広がりは痛みと一緒に起こっている現象であって、痛みそのものの原因ではないと考えられています。ですから、冷やすことだけに頼らず、前もって血の巡りと自律神経を整えておくことが大切なんです。
- 台風のときは、頭痛のほかにどんな症状が出ますか?
-
めまい・首や肩のこり・体のだるさ・眠気・気分の落ち込みなどが一緒に出ることがあります。いずれも自律神経の切り替えが忙しくなることが背景にあると考えられています。予定を詰め込みすぎず、いつもより休む時間を長めにとってみてください。
- 医療機関を受診したほうがよいのは、どんなときですか?
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今までに経験したことがない激しい頭痛、手足のしびれや力の入りにくさ、言葉が出にくい、意識がぼんやりするといった症状があるときは、天気とは別の原因が考えられます。すぐに医療機関を受診してください。また、頭痛が日ごとに強くなっていくときも、早めにご相談ください。
参考文献
- 日本神経学会・日本頭痛学会・日本神経治療学会「頭痛の診療ガイドライン2021」
- 気象庁「台風とは」
- 大塚製薬 酸素研究所「天気痛とは?〜その原因とメカニズム〜」(愛知医科大学・佐藤純先生)
- Sato J. ほか「The inner ear is a barometric pressure sensor—change in barometric pressure induces vestibular ganglion cell activation in mice」Scientific Reports(2025年)


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