- 五十肩といっても、硬くなる動きは人それぞれだということ
- 肩甲骨を動かすには、鎖骨の動きも大切だということ
- 肩甲骨の動きを促す「ふとももサンディング」
「反対の肩に手を回そうとすると、肩の前が痛い」
「服を脱ぎ着するときも、肩が痛い」
このような症状を抱えている方に、このブログがお役に立てれば幸いです。
こんにちは。兵庫県三田市で開業しています、ひろはた整体ラボの廣畑です。
先日、反対の肩に手を回そうとすると痛む、という方が来られました。
服を脱ぎ着するときにも、その痛みが出るとのことでした。
ただ、バンザイのように腕をまっすぐ上げる動きは、そこまで硬さを感じないそうです。
ほかの動きは普通にできるからこそ、この一つの動きだけがうまくいかないことに、もどかしさや不安を感じておられました。
毎日の動きの中で痛みが出るというのは、つらいことかと思います。
実は、この方向に動きにくいことには、具体的な理由があるんです。
だからこそ、そこに合わせた対策をしていくことが大切なんです。
結論|肩甲骨の動きもあわせて見てみましょう
結論から申し上げます。
バンザイも横に上げるのもできるのに、反対の肩に手を回す動きだけが硬いなら、肩そのものよりも、土台である肩甲骨(けんこうこつ)の動きが関わっている可能性があります。
体の前を横切る動きでは、肩甲骨が外に動くことで、手が反対側まで届きます。
そこで当ラボでは、肩甲骨の動きを促す方法として「ふとももサンディング」をお勧めすることがあります。
長く付き合ってこられた症状かと思いますので、焦らなくて大丈夫ですよ。
五十肩といっても、硬くなる動きは人それぞれです
「五十肩」と聞くと、ただ肩が痛くなるもの、と思われるかもしれません。
ですが、五十肩に「これ一つ」という決まった形があるわけではないんです。
典型的な形は、あらゆる方向の動きが制限されることです。
なかでも、腕を外に開く動き(外旋:がいせん)が最も制限されやすいと言われています。
ただ、先ほどの方は外に開く動きはしっかりできていて、反対の肩に手を回す動きだけができなくなっていました。
ですので、どの方向が動いて、どの方向が動かないのかを確かめることに、意味があるんです。
反対の肩に手が届かない…その時、何が起きているのか
改めて、先ほどの方の肩を、一つずつ確認していきました。
バンザイも、横に上げるのも、腕を内側にひねるのも、大きな問題ありません。
反対側の肩に触れる時だけ、硬さが目立っています。
そこで土台である肩甲骨の動きを確認したところ、肩甲骨が外に広がる動きが悪くなっていました。

肩甲骨を動かすには、鎖骨の動きも大切です
肩甲骨は背中の上を滑るように動きますが、その動きを生み出しているのは鎖骨です。
鎖骨は、胸の真ん中で体の中心の骨とつながっています。
このつなぎ目を胸鎖関節(きょうさかんせつ)といいます。

肩甲骨が前に出る動きは、その多くをこの鎖骨のつなぎ目が担っていることが、研究でも示されています(Peeters, 2022)。
イメージとしては、扉の蝶番(ちょうつがい)のようなものです。
鎖骨のつなぎ目が蝶番、その先の肩甲骨が扉にあたります。
蝶番の動きが悪くなっていると、扉はうまく開いてくれませんよね。

肩の後ろの硬さも、あわせて見ていきます
反対の肩に手を回す動きを固くしてしまう要因は、鎖骨のつなぎ目だけではありません。
肩の後ろ側の硬さも、大きく関わってきます。
なかでも硬くなりやすいのが、肩甲骨の後ろにある棘下筋(きょくかきん)という筋肉です。

棘下筋は構造上、肩の後ろ側についています。
ここの柔軟性を保ち、あわせて硬さを取ってあげることも、とても大切なんです。
ですので、鎖骨のつなぎ目だけ、肩の後ろだけ、とどちらか一方ではなく、両方をあわせて見ていく必要があります。
肩甲骨の動きを促す「ふとももサンディング」
反対の肩に手を回せない方は、肩甲骨が前に出る回転の動きが、しにくくなっている可能性があります。
そこで、その動きを自分で促していけるようにするのが「ふとももサンディング」です。
肩甲骨は、自分では動いている感覚をつかみにくい場所なんです。
椅子に座ったまま、お仕事の合間にも試していただけます。

- 椅子に浅めに座り、ふとももの上に手のひらを置きます。
- そのまま膝の前まで、ゆっくり摩っていきます。
この時に息を吐きます。 - 手を元の位置に戻します。
戻す時に息を吸います。 - これを5秒かけて、5回くり返します。
ポイント:おへそを凹ませて、覗き込むようにしながら行うと、肩甲骨が動きやすくなります。
力は軽くで十分ですよ。
肩甲骨が前に動いていく感覚を、意識しながら行ってみてくださいね。
朝と夜に5回ずつが目安です。
できる範囲で、気づいた時に行うくらいで十分です。
続けていくことで、肩甲骨の動きを促していくことができますので、ぜひ試してみてくださいね。
おわりに|その違和感を、手がかりにしてみてください
最後までお読みいただきありがとうございました。
この度のブログでは、五十肩と呼ばれる中にも動きの中身には違いがあること、肩甲骨を動かすには鎖骨の動きが大切だということをお話ししました。
まずは2週間、ふとももサンディングを試してみてください。
肩甲骨の動きが良くなることで、肩の動きも少しずつ良くなっていきます。
ただ、体がその動きに馴染んでくるまでには、少し時間がかかります。
また、痛む方向をつい確かめたくなる、というお気持ちが出てくるかもしれません。
ですが、その確認は少しだけお休みして、まずは2週間ほど続けてみましょうね。
それでも痛みが引かないというときは、他にも原因があるかもしれません。
また、同じお悩みでこの運動を試したけれど肩が動きにくい、ほかにも肩の痛みで悩んでいる、ということがありましたら、もしかすると当ラボの施術がお役に立てるかもしれません。
そんな時は、気軽にLINEまたはお電話からご相談ください。
LINEからは24時間受け付けております。

ひろはた整体ラボでは、理学療法士として16年間培った経験を活かし、あなたの体に合わせた施術をご提供しています。
このブログが皆様のお役に立てば幸いです。
- これも五十肩なのでしょうか?
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五十肩は、肩の痛みをまとめて呼ぶ言葉として使われることがありますので、その中に含まれることもあります。ただ、典型的な形はあらゆる方向の動きが制限されるもので、特に腕を外側にひねる動きが強く出ます。バンザイも横に上げるのもできて、反対の肩に手を回す動きだけが引っかかるという場合は、同じ言葉で呼ばれていても中身の様子が違います。名前よりも、どの方向が動いてどの方向が動かないのかを確かめておくと、次の一歩が決めやすくなります。
- 痛みがひかないのですが、このまま動かなくなってしまいませんか?
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ご不安なことかと思います。負担がかかり続けることで、症状がひどくなってしまう可能性はあると考えています。だからこそ、ひどくなる前に肩甲骨の動きを良くしておくというのは、一つの考え方としてありかなと思っています。今すぐ動かなくなるということではありませんので、そこは焦らなくて大丈夫ですよ。
- 病院に行った方がいいですか?
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転んだ・ぶつけたなどはっきりしたきっかけがある時、夜も眠れないほど痛みが強い時、腕や手にしびれがある時は、まず整形外科でみてもらってください。五十肩の判断は画像ではなく主に動きを診て行われますので、どの方向が動いてどの方向が動かないのかを伝えられると良いかと思います。そのうえで「特に異常なし」と言われた時に、肩甲骨や鎖骨の動きという視点が役に立つことがあります。
- ふとももサンディングをすれば、肩の痛みは和らぎますか?
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痛みを取るための特効薬ではありません。肩甲骨が前に動く感覚を促すために、当院で使っている一つの方法です。やってみて「肩甲骨ってこう動くんだ」と感じられるかどうかが目的ですので、そこを手がかりにしていただければと思います。毎日きっちり行おうとしなくて大丈夫ですので、できる範囲で試してみてくださいね。
参考文献
- Peeters T, Vanderstukken F, van Tongel A, ほか.
Kinematic analysis of scapulothoracic movements in the shoulder girdle: a whole cadaver study.
JSES International. 2022;6(6):1049-1055.


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